第5話「旅立ち」

明朝・・・

二人は、ヤズムの言葉に不安を感じ、旅立ちの準備を進めていた。

 

「ピノン、準備は良いか?」

「大丈夫です」

「父上、本当にいっちゃうの?」

「ああ」

「それなら、僕も連れてってください!」

ピスタはピノンに懇願した・・・。しかし、ピノンはその言葉を聞いたとたん、

「ダメだ、お前はまだ幼い」

ピノンはピスタを鋭く戒めた。が、

「私が帰る頃には、立派な騎士になっているのだぞ」

優しい父の表情を見せた。

「・・・・解りました」

と、しぶしぶ、了解した、

「だが、もし五年後、我々が戻らなければ、お前も旅立つのだ」

「はい!!」

嬉々として、喜んだ。が、しかし、五年後、王子が旅立つ事になろうとは、誰一人として予想だにしなかった・・・・

 

「その日に備えて剣の修行を怠るな――」という、父の言葉を噛み締めていた

そして、数日後、二人は、ピノンの言葉に従い、それぞれの訓練を始めた。

ルシアは魔法の修行に、ピスタは剣の修行に取り組んでいた。

「ほら、どうした? ピスタ、そんなことでは、兄上や、ピノンを救えないぞ!!」

「も、もう一度、お願いします!!」

と、言うと、ピスタは立ち上がった。
「やぁぁぁぁ」とピスタは気合を込めて、剣を振りかざした。

「甘いぞ!!腕だけに頼るな、足や、全身を使うのだ!!」

 とエレナは愛用の細身の剣でピスタを薙ぎ払った。

「い、っっっっ・・」

ピスタの剣は宙に飛び

その剣が勢い良く地に刺さった

「よし、少し、休もうか?ピスタ」

「はい」

「ふわぁぁぁ」

と、ピスタの訓練を見ていたルシアは気の抜けた、大あくびを関した、

「ど、どうしたの?ルシア」

「昨日、ロクに寝ていないのよ」

「ああ、それで」

「なんでも、魔法の力と己の知識は関係するとか、しないとかで、夜遅くまで勉強していたの・・・」

「大変だね・・・」

「さあ、ルシア姫、勉強の御時間ですぞ?」

「は〜い、じゃあ、ピスタ、また、後でね」

「うん、また、後で」

というと、ルシアは、訓練所を後にした、

「それにしても、40になって剣を握る事になろうとは・・・」

と、エレナは嘆きの様な言葉を洩らしていた。












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